平成21年度子ども読書関係者のための本の選び方支援事業

「選書セミナー」in 赤磐


  会場:赤磐市立中央図書館 多目的ホール

 昨年度、津山市と総社市で開催して大変好評だった「選書セミナー」が、引き続き岡山県教育委員会から委託を受けて、赤磐市で3日にわたって実施されました。これは、昨年度同様「おかやま選書セミナー実行委員会」という実行委員会を立ち上げての実施でしたが、講師をつとめてくれたのも資料作りにがんばってくれたのも、岡山子どもの本の会のメンバーでした。

第1回 2009年1月24日 13:30〜16:30
「選書の大切さと、絵本の選び方について」
    資料:推薦絵本リスト

 選書はなぜ必要か  講師:梶谷恵子氏(大学准教授)

   1.選書はなぜ大切なのか
   2.子どもの成長・発達を支える「質のいい絵本」の読み聞かせ
   3.「質のいい絵本」を選ぶために、気をつけたいこと
     1)「絵がきれい」「絵がかわいい」という視点だけで選ばないこと
     2)子どもの反応のよさを求めて選ばないこと
     3)「正しいメッセージ」を含むものは、高い評価を得やすいが、メーセージや教訓だけでは、
       子どもの心に響かない
     4)感情移入できる擬人化とその動物らしさのかねあいを考えよう
   4.メディア時代だからこそ、質のいい読書を大切にしよう

     参考資料:『メディア依存社会が子どもの発達を脅かしている』(脇 明子)
            『日本小児科医会提言』


 絵本の選書について  
講師:長谷川美枝氏(公民館職員、社会教育主事)

   1.春の喜びを感じられる絵本
   2.人とのかかわりを描いた絵本
   3.同じようなテーマの絵本を比較検討してみよう

            


第2回 2010年2月14日 13:30〜16:30
「昔話の本の選び方について」
    資料:『昔話絵本リスト』
        『昔話集のブックリスト』

 昔話を選ぶということ  講師:脇明子氏(大学教授

   1.昔話はなぜ大切か
   2.いま、昔話はどんな形で手渡されているか
   3.昔話には数多い類話があり、そのなかからどれを選ぶかもむずかしい問題
   4.類話を見分ける目を養うのはかんたんではないがが、絵本を選ぶにも、ストーリーテリングや
     朗読に使うお話を選ぶにも、その力がぜひとも必要
   5.「かさじぞう」を比べてみよう
   6.昔話は教訓を与えるためのものか
   7.昔話はとても大切だが、それだけでは足りない
   8.昔話から物語への橋渡しを


 昔話絵本の選書について  講師:片平朋世氏(保育園主任)

   1.手に取りやすい昔話絵本
       「さんびきのこぶた」の比較
       「おおきなかぶ」の比較
   2.昔話絵本における絵の重要性
       「おだんごぱん」の比較
       「つるにょうぼう」の比較
   3.昔話を絵本にする難しさ
   4.とりわけおすすめしたい昔話絵本

            


第3回 2010年3月7日 13:30〜16:30
「物語への橋渡しの大切さと、物語の本の選び方について」
    資料:『物語への橋渡しブックリスト』2008.8

 物語の本の手渡し方について  講師:小幡章子氏(学校司書)

   1.物語への橋渡しは思春期を迎える準備
   2.小学生に向けた本の手渡し方を考える
   3.一人で物語が読めるようになっても大人の支援が大切


 絵本から物語への橋渡しについて  講師:平尾明子(図書館司書)

   1.子どもたちの読書事情
   2.絵本から物語への橋渡しはなぜ必要なのか
   3.おはなしの本の読み聞かせを!
   4.質の良い物語は子どもたちの生きる力を育てる
   5. 長編物語の魅力
   6.本を手渡す大人の存在

            


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