『リンドグレーンの魅力』
講師:石井登志子さん
日時:2010年3月20(土) 14:00〜16:00
会場:ノートルダム清心女子大学
岡山市伊福町2−16−9 (TEL:086−252−1155)
(大学構内には駐車場がありません。必ず、近隣の駐車場をご利用ください。)
地図
2002年に94歳で亡くなったスウェーデンの作家リンドグレーンは、20世紀最大の児童文学作家の一人。最も有名なのは『長くつ下のピッピ』ですが、ほかにも『やかまし村の子どもたち』『ミオよ、わたしのミオ』など、子どもの日常をいきいきと描いた物語から、冒険物語、不思議なファンタジーと、多彩な作品のどれもが独自の輝きを放っています。そんな多彩な作品のなかでも、子ども像がとりわけ魅力的なのが、石井登志子さんが訳しておられる『おもしろ荘の子どもたち』と『川のほとりのおもしろ荘』の連作や、短編集『カイサとおばあちゃん』。石井さんは、リンドグレーンの伝記『遊んで遊んで』や、宝物のような写真を集めた『愛蔵版アルバムアストリッド・リンドグレーン』なども訳しておられます。 これらについてのお話に加えて、もうひとつ楽しみなのが、リンドグレーンとは切っても切れない挿絵画家ヴィークランドの自伝的な絵本『ながいながい旅』についてのお話が聞けること。これは、大戦をくぐり抜けて自分の道を見出していく少女の感動的な物語で、戦争の悲惨さのただなかにも、自然の輝きに包まれて遊び惚ける日々があったことを実感させてくれて、戦争というものを子どもにどう伝えるかという難問に、見事な答えを提示してくれています。石井さんはヴィークランドさんのアトリエで、そのすばらしい原画を見られたとか。そんなお話も楽しみですね。 |