催しのご案内

講演会 「なんだかうれしい」ってなに?
講師:菅原啓州さん


日時:2002年11月30日(土) 14:00〜16:00
会場:ノートルダム清心女子大学  中央棟4F640ND

    岡山市伊福町2−16−9
    (大学構内には駐車場がありません。必ず、近隣の駐車場をご利用ください。)

        地図

参加費:一般1000円、学生500円、
     岡山子どもの本の会会員は無料、準会員は500円
     当日、入会することもできます
     (年会費3000円、学生会員と準会員1500円)

主 催:岡山子どもの本の会 (代表 脇 明子)
後 援:岡山県教育委員会

問い合わせ先:(086)281−6612(吉備こどものとも社)

 今度の講演会には、これまで福音館書店で数々の重要な企画を手がけてこられた、菅原啓州さんをお迎えできることになりました。菅原さんの独創的なアイディアから生まれた企画のうちには、まず、1973年から10年あまり続いた、月刊誌「子どもの館」があります。これは創作や評論をはじめ、数々の意欲的な試みへと開かれた、魅力的な雑誌でしたが、この雑誌からは、河合雅雄『少年動物誌』、河合隼雄『昔話の深層』、石井桃子『幼ものがたり』、神沢利子『流れのほとり』、堀内誠一『110人のイラストレーター』など、すばらしい本がいくつも生まれました。
 もうひとつの大きいお仕事としては、日本の伝承を新鮮な切り口で集大成した、「いまは昔むかしは今」のシリーズがあります。『瓜と龍蛇』から『人生の階段』までの5巻から成るこのシリーズには、絵巻物などがたくさん紹介されていて、本としての美しさもとびきりです。

       

 今回、菅原さんがくださった、《「なんだかうれしい」ってなに?》というタイトルは、とても不思議ですが、これもじつに菅原さんらしい、ユニークですてきな企画によるものです。「あなたがなんだかうれしくなるのは、どんなとき?」という問いに答えて、さまざまな画家、作家たちから寄せられた絵、写真、言葉などをもとに、詩人の谷川俊太郎さんと菅原さんとで編集なさったのが、月刊誌「たくさんのふしぎ」で昨年4月に出された「なんだかうれしい」という特集号。「生きる歓び」がいっぱい詰まったこのアルバムは、近々、もっと内容を増やして、単行本になるそうです。
 大人が子どものために本を書いたり、編集したり、買ったり、読んであげたりするとき、大人はいったい何を大切にし、どうやって子どもとのへだたりを乗り越えていけばいいのか。菅原さんは、ずっとそのことを、真剣に考えつづけてこられたようです。その答えのひとつが、「生きる歓びを手渡す」ということだったのではないでしょうか。
 なお、菅原さんには、ご自身で翻訳なさった本もいくつかあり、カーペンター『トールキン−−或る伝記』、ブリッグズ『さむがりやのサンタ』には、親しんでこられた方も多いことと思います。

                    

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